−18℃のさんぽみち

先々週までは比較的穏やかな寒さで、朝出勤する時の気温は0〜−2℃くらいだったように記憶してる。 それが先週から急にグッと冷え込みが厳しくなり、 朝家を出る前にiPhoneで天気を確認すると−18℃、Feels like −24℃という激しい日がちょくちょく出てくるように

ラニーニャ現象は日本だけじゃないのかもしれないいくら極寒のオタワといえども天気予報では平年より低い気温だと言っていた


私はどえむなのか単なる変態なのか、どちらもあまり意味は変わらないけれど、寒ければ寒いほど外に出たくなる。日本では全くそんな性癖はなかったけれど、今年の2月末にオタワに来てからその傾向は強い。春、夏、秋といい季節は彼が来ていた時以外ちっとも外出しなかったくせに、−10℃とか−15℃とか−20℃と聞いて胸が躍っている。雪が降ると一人でドキドキときめいている。そしてこの師走の多忙さの疲れも忘れ、モコモコに着込んで愛用のNikonを首から下げて元気に外に出て行ってしまう。


カナダに来る前に大量に買いたしたヒートテックは意外にもあまり使わず、トップスは比較的薄着で、上に税込1000ドル越えのカナダグースを羽織るだけ。問題はボトムスの方で、手持ちのジーンズが寒いのなんの。タイツの上に厚手のレギンスを履き、モコモコの靴下を履き、−20℃まで対応と言われて買ったショートブーツ(※−40℃まで対応のロングブーツも持ってる)を履いて、分厚い手袋をはめるのが最近の標準装備。その格好でも、零下15℃を下回る寒空の下を長時間歩いているとやっぱり寒い。


具体的な症状としては、ジーンズが薄くて寒い。カメラの設定をいじる時に手袋をはずすことで手が凍傷になりそうになる。空気に直接触れる顔が痛い。時間が経つにつれ、全身が体の芯から凍えていくのを感じる。思考が停止する。いっぱいいっぱいになる。等々。


それでもカメラを持って外に出ずにはいられない。春も夏も秋も美しかったオタワ川と空の空のコラボは、何度見ても感動する。何度も何度も撮影してしまう。そして同じ美しい空の色でも、肌に刺さる空気の中で見ている景色は今だけのものだ。

今日は日が暮れ始める4時に家を出て、どんどん真っ暗になっていく時間帯に散歩した。広かったオタワ川もどんどん凍って水面に映る光の面積が小さくなってきた。

寒くて寒くて、こんな中写真をパシャパシャ撮ってるものずきは私だけだけど、そろそろ手袋もカナダ仕様のガチのものを装備しないと写真撮影を続けられないなと思ったりした今日この頃。年明けにでも買おうかな。


先週の金曜日でいそがしかったあれこれがようやく全部片付いて、解放された本当に気持ちの良い休日だった。オタワで過ごす年内最後の週末。この厳寒の散歩も年内はきっと今日が最後。


一週間後はもう日本。今週の木曜で一足早い仕事納め。今週末には7か月になる姪っ子と初対面だし、10か月ぶりの美容院だし、一応25日には彼とも会う約束をした。


一眼レフを持って初めての日本。私はきっと、自分の大好きな地元の神奈川を撮るのだろう。オタワ川に沈む夕日にカメラを向けたのと同じように、相模湾に沈む夕日にカメラを向けるのだろう。オタワのイルミネーションを撮ったように江ノ島のイルミネーションを撮るのだろう。でも横浜はあまりにもホームすぎて今更撮るのが少し気恥ずかしいから、カメラは持っていかないかもしれない。横浜は美容院と買い物だけかな。


iPhoneの週間天気予報は、一週間後の東京は最低気温3℃、最高気温13℃と報じている。つまりさっき私がお散歩した時の気温と比べれば、最低でも21℃、最高では31℃気温が高いということだ。目がくらむ温暖さ。3℃はともかく、13℃だなんて、もう何を着ればいいのかわからない。。。


一つだけ確かなのは、帰国中にはカメラを持つ手が凍傷する恐れはないということ。

Lapin blanc et petites bestioles

"わたしたち、ここにいるわたしたちは、うさぎの毛の奥深くでうごめく蚤です。けれども哲学者たちは、大いなる手品師の全貌を目の当たりにしようと、細い毛をつたって這い上がろうとしてきたのでした" ーヨースタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』

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